アコギは扇げ

最近、気に入ったアコースティックギターを手に入れたのですが、購入して数日経つと
今ひとつ、最初に弾いたときの感動が感じられなくなりました。
慣れたせいかとも思いましたが、やはり違う気がする。こんなんじゃない。
シロートの浅はかさでフレットを砥石で研いだ時の水分をネックが吸ってしまったか?
ボディー内を掃除しようとしてサウンドホールにばらまいた米粒のカスが悪さをしているのか?
はたまた、自分で削ってしまったサドルの形状が今一なのか?
釈然としないまま、なんとなく暑さをしのぐため団扇を扇いでいたときの事です。
「こいつも暑いんだろうなぁ。」などと思いながら、何の気なしにギターのサウンドホールを扇いでみました。
すると、「なんだ!なんなんだぁ!!」いやに鳴るではありませんか。あの感動が甦ります。
そうです。音となって逃げていった精霊達が、団扇によってまたギターの中に戻ってきているのです。
それはさておき、どうやら扇ぐことによって一時的に湿気がギターから抜けて鳴るようになるようです。
それからは、扇いでは弾いて、弾いては扇いでの繰り返しです。なんだか忙しいです。
確かに、日本で鳴らないギターが、カルフォルニアのカラッとした所に行ったとたん鳴り出したと言う話を聞いたことがあります。
しかし、ギターってこんなに湿度で音が変わるものだと初めて体感しました。
是非!ギターを扇いでみてください。逃げていった精霊達が戻ってきます。